国際交流試合を通じて学んだこと 〜オーストラリア サウスウェールズ選抜U14との対戦〜
昨日、オーストラリアのサウスウェールズ選抜U14チームと国際交流試合を行う貴重な機会を得ました。本校選手に比べ体格が大きくフィジカルに優れたチームでしたが、私たちはジャパンフットボールの根幹である「ボールを大切にするサッカー」を徹底し、技術と戦術で対等に戦うことができました。体格差があっても、戦術的に賢くプレーすることで相手に負けない試合展開を作り出せたことは、選手たちにとって大きな自信となったはずです。
特にこの試合は、夏休み期間中に集中して取り組んできた課題を試す絶好の場でもありました。攻撃面では「三人目の関わり」を意識した動きや、相手DFラインをどのように崩すかを、実際の試合で試すことができました。選手たちは、フィジカルに勝る相手にも怯まず、ボールをつなぎ、三人目の選手が関わることでスペースを生み出し、効果的に攻撃を仕掛ける場面が見られました。
また、守備面では「1対2」の状況での守備が課題でした。タイトに寄せてプレッシャーをかけるべきタイミングと、相手との間合いを保ちニュートラルポジションを取るべき瞬間を見極めることが求められました。このような状況判断が必要な場面で、選手たちはそれぞれが持つ判断力を駆使しグループ戦術で守り、個人としても粘り強く守備をする姿勢を見せてくれました。このような守備の局面では、フィジカルだけでなく、頭を使ったプレーが勝負を分ける場面も多く、試合を通じて選手たちは貴重な経験を積むことができました。
◆ 試合後の交流と英語での挑戦
試合後には、英語で書いた手書きのメッセージ付きのお土産を相手チームの選手たちに渡し、彼女達からはオーストラリアの象徴とも言えるコアラの人形をいただきました。こうした交流を通じて、選手たちは言葉の壁を越えた国際的なコミュニケーションの大切さを学びました。特に、英語で自分の思いを伝える難しさや、言語が異なる相手とのやりとりで感じた課題は、これからの成長につながる重要な気づきだったと思います。サッカーという共通の言語を通じて繋がることができた一方で、異文化理解や言葉を使ったコミュニケーションの重要性を改めて実感する機会になりました。
◆ 「OFF the Field」の重要性と人間形成
試合を通して私たちが改めて感じたのは、サッカーが「ON the Field」だけでなく、「OFF the Field」での振る舞いによっても、人間形成に深く関わっているということです。フィールド上でのプレーはもちろん大切ですが、試合後の相手チームとの交流、スポーツマンシップの精神、そして審判や指導者など互いをリスペクトする姿勢は、選手たちが人間として成長するために不可欠な要素です。今回の国際交流試合では、こうしたピッチ外での振る舞いが強く問われました。
今回の試合は、選手たちにとって次なるステップへ進むための大きな糧となりました。技術的な成長はもちろん、異文化との交流や新たな環境での挑戦を通じて、大きく成長するきっかけになりました。選手たちがこの試合を通じて得た経験や気づきを、今後の部活動や学業、さらには社会での人間関係やリーダーシップに活かしてくれることを願っています。
互いを尊重し、協力し合い、困難な状況でも冷静な判断を下す力は、社会に出ても必要とされるスキルです。この経験を活かし、次の試合や日々のトレーニング、そして学業においても自分を高め続けてほしいと考えています。今後も、国内外を問わず様々なチャンスを通じて選手たちが成長し続ける姿を見守りたいと思います。