科学教育

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科学探究プログラム

タイ研修プログラム2019 5日目

01月

8日

2020

本日のプログラムは、このタイ科学交流プログラムのメインプログラムであるサイエンスフェアの日です。
PCSHS-P内で丸1日かけて行われるサイエンスフェアは、オープニングセレモニーから始まり、大学の先生による特別講義、タイと日本の生徒達によるオーラルプレゼンテーション、 ポスターセッション、閉会式、そして最後に文化紹介という流れで進行します。 日本でも今日は始業日で、授業が始まったところです。

オープンニングセレモニーには、提携する大学の関係の先生やタイの教育活動に関わる高官の方々もいらっしゃっていて、このサイエンスフェアの持つ大きな意味を 生徒も実感できたと思います。このセレモニーの司会は全てタイの生徒が行っており、英語だけではなく日本語でのアナウンスもありました。 本校の生徒たちは生徒席の最前列に座っており、特別なゲストであることが一目で分かります。各校の代表者による記念品の贈呈がお互いに行なわれ、両校の親交を深めました。

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特別授業は先日訪問したシラパコーン大学のペッチャブリーキャンパスの先生で、昆虫の専門家です。 テーマは『タイにおける昆虫の重要性について』というもので、昆虫とは何かという基礎的な話から、昆虫が生態系において果たす役割や、生活に害をなす害虫とその被害、 そして最後には昆虫食の重要性などについての講義を聴きました。大きなモニターの前で、TEDプレゼンテーションを聴いているようです。時折クイ ズ形式で質問がなされ、 見事に正解した生徒は先生からギフトをもらうことができました。文京生も積極的に答えて、ギフトを貰ってうれしそうでした。

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口頭発表はタイと本校が2テーマずつです。 本校からは『木質ペレットの消臭効果』と『琴の音波パターン』の2つの研究について口頭発表を行いました。 生徒たちはもちろん英語で発表を行います。この発表に行き着くまでに生徒たちは、非常に苦労をしながら実験を行ってきました。 実験から得られた情報を整理して人が理解しやすいようにまとめることや、更にそれを英語に直しすことなど、幾多の苦労を乗り越えて現在にいたります。 燃料として用いられている木質ペレットに消臭効果という新しい価値を付加させようというペレットの研究、発表者本人が琴を習っていることから研究がスタートし伝統的な楽器の持つ特性を科学的に分析することに挑んだ琴の研究、両者共に素晴らしい口頭発表を行うことができました。英語での質問にもしっかりと答えることができていました。

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午後のプログラムはポスターセッションです。

以下の11テーマの研究が本校の研究です。これまでに特別な経歴を持つ研究については( )に記載しました。
『木質ペレットの消臭効果(サイエンスキャッスル審査対象ポスター)』
『琴の音波パターン』
『クチナシを水につける時間が緑変化に与える影響』
『染料の種類と水の蒸発量の関係(サイエンスキャッスル審査対象ポスター)』
『トライアングルの打点と角度が周波数に与える影響(JSEC入選)』
『栄養条件が納豆菌の形態に与える影響』
『ビタミンCを用いたバナナの変色防止効果(学芸サイエンスコンクール自然科学研究部門入選)』
『ピザの定理における正N角形への拡張(JSEC審査委員奨励賞・サイエンスキャッスル優秀ポスター賞)』
『ロウソクの燃焼(東京都SSH指定校合同研究発表会口頭発表参加テーマ)』
『黒い津波の形状、高さ、速度(サイエンスキャッスル審査対象ポスター)』
『身近な魚はマイクロプラスチックを食べてしまっているのか(海のサマースクールにてポスター展示)』

他校の生徒たちの前で発表することには慣れている生徒たちですが、今回は初めての海外での発表です。使用する言語が英語という点だけではなく、 国が違えば常識や疑問を持つポイントも異なります。本校の生徒たちは沢山のタイの生徒たちに囲まれ、苦労しながらも、自身の研究をポスターでしっかりと発表していました。 その背景には仲良くなった『タイでの友人達』に、自分の研究を伝えたい、そして相手の研究を知りたいという思いがあるからに違いありません。特別な友人に対する気持ちが、 本校の生徒達の力をいつも以上に高めてくれたのだと思います。 またこのポスターセッションでは、生徒・教師・ゲストの先生方にシールが数枚配られています。よいと思った研究に張るシールの枚数を競う研究の人気投票も同時に行なわれていました。 結果は閉会式でのお楽しみだそうです。

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閉会式では、本校の教員・生徒に対する科学交流プログラムの修了証が配られました。壇上に1人1人上がりタイの副校長先生から修了証とメダルを受け取り、 写真撮影を行います。生徒たちは緊張しながらもみんな嬉しそうでした。

なお人気投票では『ピザの定理における正N角形への拡張』が5つの人気のあった研究の1つに選ばれました。該当の生徒は修了証授与の際には参加賞のメダルに加えて、金色のメダルも得ることができました。

閉会式後の文化紹介は、一転してとても賑やかなで楽しいお祭りのようです。司会進行はすべて生徒が行い、タイの生徒たちによる屋台がでて、野外の特設ステージでは乗りのよい音楽に乗って 生徒による出し物がで行なわれ、それを両校の生徒や先生方が楽しみます。 本校の生徒も日本の文化紹介(歌と踊り)と、研究テーマの仮装大会(ミュータントアワード)に参加しました。

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本校の文化紹介は、司会の生徒によるタイ語と英語での挨拶で始まりました。 最初は森山直太朗の『さくら』をみんなで歌いました。日本の歌ということで、まずは厳かな雰囲気の中で始まりました。 次は、日本ではAKB48、タイではBNK48の曲として有名な『恋するフォーチュンクッキー』です。本校の生徒たちが踊りだすと、タイの生徒たちもみんな一緒に踊りだしました。 最後は『ソーラン節』です。踊りが大好きなタイの生徒たちの勢いは止まりません。司会の生徒達の『まずは1回私達の踊りを見て踊りを覚えて!一緒に踊ろう!』という 英語の呼びかけに応じ、タイの生徒の半数近くがステージ近くに集まって来て一緒に踊って、最高の盛り上がりでした。

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「ミュータントアワード」では、研究チームごとに自分たちの研究テーマを仮装で表現して、簡単なスピーチでアピールします。 各自が日本やタイの研修の合間に工夫をしながら考え準備した衣装をまとって、ユーモラスに、かつ感謝の気持ちも込めてて設ステージの上に立ちます。 そしてファッションショーのようにタイのタイの生徒達の前を練り歩いていきました。

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そしていよいよ結果発表です。投票で選ばれた上位5位までの生徒が表彰されます。例年入賞者は1~2チームほどですが、今年度は入賞者が3チームもい て、なんと今回は1位に選ばれた生徒もいました。王冠と記念品をタイの先生から贈呈された生徒たちは、満面の笑みでした。

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楽しかった文化紹介も終わりの時間が近づいてきました。全ての出し物が終わった後も、音楽と共にみんなで踊ります。踊りの大好きなタイの生徒達は一心不乱に踊っていました。 もちろん本校の生徒達も満面の笑みで踊っていました。
そして最後は国歌が会場に流れまれました。国歌が流れ始めると教員も生徒も皆が会話や作業を即座に止めて、起立をします。 そして厳かな空気が場を満たしたなかで文化紹介は終わりを告げました。

全ての出し物を大成功で終えた生徒達は、『もうずっとタイに居たい!』と、喜びを全身で表していました。 皆さんお疲れ様でした!
明日からは私服に着替え、島で様々な体験をします。寝不足に気をつけて明日に備えて下さい。

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