探究活動

高等学校:「Online Science Fair 2021」(5)

探究活動

本校主催の「Online Science Fair 2021」の最後のイベントは、4日目(11月20日)の「サイエンス・フェア」です。これは、両校の生徒が自身の研究を発表する場であり、生徒にとっては最も緊張するメインイベントです。例年であれば、他のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)校の生徒や大学教授を招待し、全体での口頭発表と、個別のポスター発表にて活発な科学交流が行われます。今年は本校とPCSHS-P校のみで行い、本校からは高校3年生4名、高校2年生3名が発表し、高校1・2年の理数キャリアコースの生徒全員が参加しました。

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司会は本校生徒が担当し、発表が始まりました。先に本校生徒の発表が行われました。
研究内容:「保冷剤を再利用したカイロの開発」「手書き文字から年齢を識別するAIプログラムの構築」など

次に行われたPCSHS-P校生徒の発表も大変興味深く、コロナ渦で研究活動が制限される中、数学に関わる研究が多く見られました。発表後には質疑応答の時間が設けられましたが、本校高校1年生も積極的に質問する姿が見られました。生徒たちの意欲、興味関心が高まっていくことが見て取れました。

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そして、今回は特別に本校卒業生を招いて発表をしていただきました。泉水彩花さん(2014年度卒業:後期博士課程1年)、岩尾真理奈さん(2015年度卒業:修士課程2年)、小林未奈さん(2015年度卒業:修士課程2年)の3名が発表してくれました。3名はそれぞれ、初代タイ科学交流プログラム参加者・2代目タイ科学交流プログラム参加者で、実際にタイに行き科学交流をしています。かつ現在大学院に所属しており、研究活動を行いながら、自分の専門性を高めている最中です。今回は、『タイとの科学交流プログラムが自身の進路・研究活動にどのような影響を与えたのか』『高校生当時や今の研究活動がどのようなものか』についてそれぞれ発表していただきした。
本プログラムを通じて、「今の自分を形成する数え切れないほどの経験をすることができた」といったことを語っていただきました。プログラムに参加した高校生当時には強くは意識していなかった「国際的な視野」や「自身の興味関心を深められる環境」なども、現在大学院で研究活動をしている今になって感じるられるようになったそうです。

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3時間以上に及ぶ長丁場となりましたが、最後まで内容の濃い科学交流となりました。互いに研究内容を知り、互いの母語ではない英語での発表を見聞きし、今後の研究活動と発表へのモチベーションが強まったことと思います。ただ研究するのではなく、そこから何を学べたのか、何を伝えたいのか。そしてそれを誰に伝えたいのか。本校では、英語で自分の意見を伝えられることを目標にしていますが、これは理数キャリアコースに限ったことではありません。今まで懸命に取り組んできた研究を伝えようとするその姿に、今後一層の成長が期待できます。

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