探究活動

高等学校:「サイエンスキャッスル2022 関東大会」

探究活動

「サイエンスキャッスル2022 関東大会」に本校理数キャリアコースの生徒が参加しました。
これは「株式会社リバネス」主催の中高生の多様な研究が集まるアジア最大級の学会です。生徒たちはこの大会を研究発表の場として、また他の研究を行っている生徒と交流する場として、さらに専門性の高い企業・大学・他校の先生方と繋がる場として活用しております。

サイエンスキャッスルは2つの部門に分かれています。
1つ目は口頭発表。こちらは7月末までに書類を提出し、オンラインでの審査を経て審査を通過した演題のみが12月3日の本番で発表・審査を受けることができます。また審査を通過した研究はポスター発表も行うことになります。
2つ目はポスター発表。9月末までに書類を提出し、不備などがない場合は口頭発表同様に本番でポスター発表が行えます。

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今回参加した生徒は研究テーマ「紅色素の緑色光沢形成に墨が与える影響の調査」で口頭発表部門に参加。本校は約10年前のSSH指定時代よりサイエンスキャッスルに参加していますが、口頭発表での参加は初になります。
本生徒の研究はオンライン審査を通過し、口頭発表の12テーマに選出されました。また当日の発表では、12テーマのうち最も優秀だと審査員長が認めた「最優秀賞」は逃してしまいましたが、審査員の慶應義塾大学薬学部教授 熊谷直哉博士が最も良いと認めた「慶應義塾大学薬学部賞」を受賞することができました。これは実質12テーマ中の2番目によい結果であったと考えることができます。

評価の基準は以下の通りです。

研究へのパッションを感じるか:発表者自身のテーマへの情熱が感じられるか。発表者に興味を持ち、応援したくなるか。
研究テーマ(疑問・課題)に新規性や社会的意義が含まれているか:新規性=「未解明の現象・原理を解明する」という観点/社会的意義=「世の中の課題を解決する」という観点
仮説の立て方が論理的で、独自の視点があるか、適切な検証ができているか:自ら論理的に仮説を立てることができているか、その視点に独自性があるか/仮説に対して適切な検証ができているか
論理的な考察と次へ向けての計画があるか:論理的に導かれた考察か、次の研究計画が立てられているか

今回の受賞は、これらが認められた形になります。特に審査員の慶應義塾大学薬学部の先生からは、
特に日本古来の技術に注目をし、自らの興味関心を元に高校生らしい研究をしたこと
私たちがここまで発展するにいたった科学技術の根本は過去の経験から得られたものの分子的な解析でありそれを踏まえたものであったこと
が優れた12件の口頭発表の中で最も顕著であったとコメントを頂戴しました。

以下、受賞生徒のコメントです。

慶應義塾大学薬学部賞で呼ばれた時は、後にその後で発表がある最優秀賞ではなかったか…と悔しい気持ちでしたが、最優秀賞の研究は大変素晴らしい研究でありこの結果にはとても納得しています。今回が初めての学外での発表でしたが、質疑応答やポスターセッションを通じて、他の研究者の方や他校の先生・生徒と交流できたことはとても楽しかったです。

今後の生徒の探究活動にご期待ください。

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