高等学校:「Online Science Fair 2021」(4)
「Online Science Fair 2021」の2日目午前中には、PCSHS-P校教員による物理の授業が行われました。
毎年の科学交流の定番となっているイベントで、一昨年にPCSHS-P校を訪問した際には「歯ブラシロボット」を用いたコンテストが行われました。今回は、本校から理数キャリアコースの高校2年生全員が参加。テーマは「静電気について」でした。本校では「物理基礎」を高校2年生から履修するため、生徒にとっては未習の範囲での活動です。
はじめは静電気の仕組みを知るための活動として、A4用紙を好きなように筒状にし、それを静電気で1メートル引っ張る時間を競いました。静電気を起こすために、ポリ塩化ビニル(PVC)製のパイプに同じくA4用紙を擦ります。本校生徒はPCSHS-P校生徒とグループを組み、「Zoom」で接続。静電気を大きくする方法や、紙の筒の形や重さをどう変えるべきかを一緒に考えました。もちろん、英語でのやり取りですが、中には図を書いて見せ合うことで意思疎通を図るグループもあり、ICT機器使用の工夫が見られました。この活動後、なぜ紙を擦ると静電気が発生するのかについてレクチャーが行われ、実際に目の当たりにした現象を科学的に理解していました。
最後は、静電気による綱引き大会が行われました。テーブル中央に置かれたアルミ缶を同時に左右から静電気で引っ張り、どちらが規定線まで先に引けるかを競います。ここでも各グループで相談し、紙を最初にくしゃくしゃにするグループ、擦る速さよりも擦る時の力に目を向けたグループなど様々でした。タイ、日本それぞれでトーナメントが組まれ、いよいよ対戦。同じグループのPCSHS-P校生徒が勝利すると大喜びする本校生徒の姿。そして日本の対戦を見て盛り上がるPCSHS-P校。離れていても、高校生らしい友情や、科学を楽しむ姿が見られました。
終了後、参加した本校生徒からは「もっと綱引きをやりたかった」「あれだけ工夫したのに負けて悔しい」といった活動に対する声や、「タイの子達ともっと話したかった」「次はいつ話せますか?」といった交流に対する声が聞かれました。まさに、科学を通じて彼女たちの世界が広がったことを感じました。
楽しみながら、科学を学ぶ。その素晴らしい時間を提供してくださったPCSHS-P校の先生に本当に感謝しています。本校も今回のものに負けないプログラムを今後も展開していこうと思います。