高等学校:分子生物学研究室での研究活動
2025.03.24
本校の「理数キャリアコース」に在籍する高校2年生3名は、2025年3月10日から11日の2日間、横浜薬科大学の川嶋剛教授の「分子生物学研究室」において研究活動を行いました。本校では、2年生全員が課題研究活動に取り組んでおり、生徒一人ひとりが設定した目標に基づいて活動を進めています。
今回、横浜薬科大学で実験を行った3名の生徒は、以前に同大学で開催された高校生向けの研究発表会に参加した経験があります。研究発表会で他校の生徒と交流を深め、その生徒から横浜薬科大学での研究活動について話を聞き、発表会で貴重なご意見・アドバイスをくださった川嶋教授のもとで、ぜひ自分たちも実験を行いたいと希望し、指導担当教員に依頼しました。
本校の探究・研究活動は、必要に応じて外部の企業や大学、高校と連携しており、今回は生徒の希望を実現する形で、初めて横浜薬科大学との連携が実現しました。川嶋教授には、研究発表会でも大変お世話になっており、今回の研究室での実験においても、大学の先生方や学生の方々が学会発表を控えた大変お忙しい時期であるにも関わらず、川嶋教授ご自身が直接、実験の指導をしてくださいました。
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今回の研究活動において、生徒たちは「溶けたアイスを放置後に再冷凍した場合、どのような雑菌が発生するのか」という、多くの人が抱いたことのある日常的な疑問をテーマに研究を行ってきました。しかし、発生した菌の種類を特定するためには専門的な設備や機器が必要であり、本校のみでの実験は困難な状況でした。
川嶋教授は、古細菌の全ゲノム解析など幅広いご研究をされており、まさに本校の生徒たちが必要としていた知見をお持ちの先生でした。実験の成否に生徒たちが不安を感じる中、川嶋教授の丁寧なご指導のおかげで、実験は大成功を収め、3種類の細菌の同定(遺伝子配列に基づく菌の特定)に成功しました。そして、いずれの菌も毒性がほとんど見られないことが判明しました。
今回の活動を通して、生徒たちは大学の研究室がどのような場所であるかを実際に知り、大学院進学までを見据えた今後の学習への意識を強く持つようになりました。また、現在行っている研究内容を、より専門的で高度なものにすることができました。
改めて、今回の研究活動にご協力いただきました横浜薬科大学 川嶋剛教授に深く感謝申し上げます。
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