高等学校の学び

高等学校(探究活動):「キャリア甲子園」準決勝出場

高校 学習ブログ

「マイナビキャリア甲子園」は高校生学年不問型ビジネスコンテストで、協賛企業が出題したテーマに対しチームでエントリーし、書類審査、プレゼン動画審査、準決勝と戦っていき、企業代表チームを目指します。本校からは毎年エントリーし、過去には準決勝に出場した経歴もあります。今年度は8,959名、2,318チームがエントリーしました。今年度参加したチーム「なんやかんや女ズ。」は見事準決勝に進出し、全体の64チーム、企業単位で8チームに選ばれました。

今年度は国際教養コースTクラスから4名がチームを組み、ミツカンから出題されたテーマ「味ぽんが目指す『半径1メートルのしあわせ』を可視化し、10代~20代の若者の共感を得られる、味ぽんブランドの新たな事業を創出せよ」に挑戦しました。テーマが発表されたのは夏。それまでは昨年度のテーマを練習問題とし、受賞チームの発表や先輩たちの資料内容を参考にしながら経験を積みました。テーマ発表後は、チーム内での意見交換、教員からのアドバイス等を取り入れながら、一次審査である書類審査に向けてスライド資料を作成。第1版は全てのスライドに修正点を指摘されるような未完成なものでしたが、4人は全てのアドバイスを吸収し、1つ1つ改良していきました。忘れてしまいそうなアイデアは共有メモに残して可視化し、部活動等で忙しい中でも効率よく準備を進めました。

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書類審査の結果、見事通過。スライド資料の改善を図りながら、次のプレゼン動画審査に向けて発表練習に励みました。動画提出期限は1月だったため、年末年始に追い込み練習。新年早々登校し動画を撮影するも、本人たちは納得できない出来に。担任の先生からもアドバイスをいただき、観ている人に伝わりやすいように発表を工夫し、審査へ。準決勝進出が決まると達成感と満足感、そして決勝へと進もうとする向上心に溢れた顔が見られました。キャリア甲子園運営事務局より、協賛企業からの激励のプレゼントが届き大はしゃぎ。最高潮に高まったモチベーションを力に、最後まで資料の改良・発表練習に励みました。

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準決勝当日。朝から登校し、何度もリハーサル。お互いに最後まで「こうしたほうがいい!」「もっと明るい顔で!」「ここが私たちのアピールしたいところだよね!」と声を掛け合い、準備をしました。15:50、いよいよ本番の時間。決めポーズと共に元気よく発表開始。大きなトラブルもなく、スムーズに発表が終了。質疑応答5分間は、ミツカンの方々からの質問に対してフレキシブルに対応。あっという間に終わりを迎えました。発表内で噛んでしまって悔やむ生徒、質疑応答で想定していなかった質問にその場で機転を利かせた回答をした生徒、四者四様でしたが全員の顔は達成感に満ちあふれていました。

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結果は敗退となり、目に涙を浮かべる生徒も。それだけこの1年間、熱い想いと膨大な時間をこのコンテストにかけてきました。しかし、この経験から得たものは何にも代えがたく、普段の学校生活には無い日々を過ごすことができました。本校では探究活動を行うだけでなく、思考するために必要なスキルの修得、データに対する正しい捉え方やアプローチ法などを中学1年生~高校1年生の期間に学び、高校2年生から本格的にテーマを決めて活動します。来年度もこういった活動に青春を注ぐ生徒を全力でサポートしていきたいと思います。

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以下、出場した生徒の感想です。

決勝に行くことが出来なかったことは悔しかったですが、プレゼンを悔いなくやり切れたことの達成感の方が大きいです。外部のコンテストに参加するのは初めてだったので、改めて振り返ってみてとても良い経験をする事が出来たなと思います。自分達が作ったプレゼンに直接企業の方から意見を頂く事はなかなか無いことだと思うので、貴重な体験をする事が出来て良かったです。この半年間を通して、プレゼン力は確実に上がったと思います。また、企業が新たなプロジェクトを立ち上げるには相当な資料と時間がかかる事を身に染みて感じました。私は将来、商品を企画する仕事に就きたいと考えているので、キャリア甲子園での経験を生かしつつ、夢が叶えられる様により沢山のことを学んでいきたいです。

1年近くキャリア甲子園に真剣に向き合い自分達の企画を仲間と試行錯誤していったので、努力の結果として決勝に進むことが出来なかったのは悔しかったです。しかし、少し時間が経って思い返してみれば、自分達の企画に自信を持ち準決勝という場で出し切れたことと、ここまで来る過程で得たもの、成長したことが沢山あるのでキャリア甲子園に参加できて良かったなという満足した気持ちでいっぱいです。企画1つ考えるのに、みんなで時間を合わせて各々企画について調べて話し合って夜遅くまでプレゼンを仕上げるという機会は普段じゃ中々ないのでこの経験こそキャリア甲子園に挑戦した価値なのではないかなと思いました。いかに相手の目線になって考えれるか、話し合っていくうちに結構自分達の意見に偏ってしまうなと感じました。自分たちの考えに自信を持ちすぎず一回立ち止まって企画を考えることが出来るようになったと思います。準決勝に進出し、1発本番という場で少し噛んではいましたが、最後までやり切れたことで自信がつきました。人に何かを伝えるということは難しいことなんだなということを改めて感じました。喋り方や考え方、今回学んだことは必ず将来に活かすことが出来るなと感じました。(大学入試の)総合型選抜でプレゼン式の入試も視野に入れてもっともっと勉強に励んで行こうと思いました。

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はじめは正直あんまり興味なくてできるのかなと思っていたけど、やってみたら案外面白いところもあって終わった今はなんだか寂しく、心に穴が空いた感じがした。私たちのチームは全員がもっとこうした方がいいとかここが良くないんではないかとかの意見を言えたのでみんなの感じていることを知ることができたし、より良いものにしていくことができた。プレゼンを考える上で自分達の意見ではない新しい発見を沢山することができて、第三者の意見も大事なことに気づけた。みんなのために今の自分に何ができるかを常に考え、行動することができた。企業のお題に対して考える時に、何を企業が求めているのかを様々な視点から考えることが大変だった。自分達の企画がどこまで実現が可能なのかを突き詰めることで、未来のことを見据えて企画を考えることがどれだけ大変かを知ることができた。準決勝前の数日間、夜にみんなでZoomを繋いで最後の最後まで詰めて練習した成果を出すことができたと思う。今後は、このキャリア甲子園で学んだことを最大限発揮して、いろんな角度から物事を考え、どんなところでも通用する人材へと成長していきたい。

ただ単に夢の案を考えるのではなくて考えた自分たちの案を実現できる案にするために裏付けを調べたり調査をとらなければならなかったので自分たちに必要な情報を探してそれをどうすれば分かりやすいプレゼンテーションにできるか考える力がつきました。他の視点の見方を知れたり、裏付けのために実際に案を再現している学校もあったので色々な視点からみて物事を考えることの大切さを学びました。私は将来過疎地域を減らすために町おこしのイベントを企画したり、町の中の交流を増やすイベントを運営したいと考えているのでこのキャリア甲子園で身につけた情報収集力やわかりやすいプレゼンテーション資料を作る力、10分間という短い制限時間の中でどう印象に残るプレゼンができるかを考える力を生かして頑張っていきたいと思います。自分でも今考えるとあんなに短期間で友達と何かに一生懸命になることなんてこれからほとんどないし、とても青春だったなと思っています。

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