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中学校:「第75回 卒業証書授与式」

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桜も咲き始めた3月19日、併設大学構内の「仁愛ホール」に於いて、75回目となる中学校の「卒業証書授与式」が挙行されました。

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先日卒業した高校3年生同様に、新型コロナウイルスの影響により様々な場面で我慢を強いられた中学3年生ですが、その表情は晴れ晴れとしたものでした。この1年は、修学旅行や「クリスマスコンサート」など、少しずつ「日常」が戻ってきたということもあります。しかしそれ以上に、学年代表の言葉を借りれば、「他者に対する寛容性、何事も楽しもうとする積極性が高い学年」だったため、コロナ禍でも充実した中学校生活が送れたのが、その表情の最大の理由だったのではないでしょうか。

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充実感と共に高等学校に進級することができた卒業生。4月からも明るい表情で新生活を迎えてくれることでしょう。

卒業生代表「感謝の言葉」

厳しかった冬もようやく過ぎ去り、桜も咲き始める季節となりました。本日は私たちのためにこのような心のこもった式を挙行して頂き有り難うございます。ご多忙の中、ご出席下さいましたご来賓の皆様、校長先生をはじめとする諸先生方、保護者の皆様、卒業生一同、心より御礼申し上げます。皆様から頂いた数々のお祝いや激励のお言葉を胸に、本日、私たちは文京学院大学女子中学校を卒業致します。

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振り返れば、私たちの中学校生活はコロナと共にありました。新しい出会いに心弾ませながらこの「仁愛ホール」で迎えるはずだった入学式。当時は未知のウイルスであったコロナの蔓延により中止となり、動画での配信でした。その後もすぐには学校に登校することはできず、リモートで担任の先生と面談をしたり、授業は先生が説明されている動画を一人で観て課題を解いていました。そして登校できるようになったのは夏服の季節でした。やっと制服を着て学校に行けると嬉しく思いましたが、クラス半分ずつ1日おきの登校で、全員で通えるようになるまで少し時間がかかりました。例年ならば入学後すぐに宿泊行事があり、そこで友だちと仲良くなると聞いていたので、顔を合わせたと同時に普通の学校生活が始まることには不安がありました。今では考えられないほど皆おとなしく、静かだったことを覚えています。行事という行事は中止になり、1年生でできた唯一の行事は「文女祭」でした。この文女祭も例年とは違い、規模が縮小され、華やかなイメージがあった学園祭とは程遠いものでした。後期の途中からは給食を食べられるようになり、あっという間に2年生なりました。

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新入生を迎えるといっても部活動以外に他学年との関わりがなかったため、上級生としてどのように振る舞ったらいいのか分かりませんでした。1年生のときと生活が大きく変わることはなく、このまま2年生も終わってしまうのかと思いましたが、形を変えながら行事を少しずつ再開できた学年でもありました。「都電の旅」に行くこともできました。自分たちでコースを考え、「渋沢栄一博物館」に行ったり、「都電もなか」を買ったり、友だちと過ごす中で初めてのことの連続で、とても楽しかったです。「合唱コンクール」は「クリスマスコンサート」として行うことができました。ギターに挑戦したり、盛り上がるけれども難しい曲を演奏したりしました。先輩方の息の合った演奏や迫力のあるボディパーカッションのパフォーマンスを目の当たりにし、「来年からは私たちが中学校を引っ張っていく番になるのだ」と気付かされました。

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そして3年生。新しい学年が始まってすぐに修学旅行に行くことができました。一から行動計画を立てるのはとても大変でしたが、旅行前からとても楽しみで、期待に胸が膨らんでいたことを覚えています。今まで行事ができなかった私たちのために「ユニバーサルスタジオ・ジャパン」に行く行程を考えて下さった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。皆と過ごす2泊3日は楽しくて楽しくて、あっという間に過ぎていきました。盛りだくさんの内容でしたが、修学旅行を通して集団生活を送る上での大切なことを学びました。3年生にして初めてできた体育祭はとても新鮮でした。集団演技のダンスはぎりぎりまで振りの確認をし合いました。踊っている間、先輩方(高校生)からの歓声のおかげで緊張もほぐれ、素晴らしい演技をすることができました。ブロック優勝は叶いませんでしたが、それぞれの競技で皆と一致団結することができました。体育祭を通して、助け合うことの大切さを改めて実感しました。文女祭では学習発表に加え、新たな試みに挑戦することができました。係の当番を全学年を交えて行ったことで、学年を越えて一緒に文女祭に臨むことができたと思っています。4年ぶりに開催された伝統ある「創作ダンス発表会」。私たちは映像でしか見たことがありませんでした。ダンスの練習はとても大変で、先生からの「ダメ出し」をたくさん受け、朝や休み時間、放課後、試験休みを使い、同じグループのメンバーと試行錯誤しながら最高の作品を作り上げるために練習を重ねました。皆で知恵を出し合い、何度も挑戦することの大切さを経験しました。

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このように振り返ってみると、コロナ禍が私たちにもたらしたものは悪いことばかりではありません。今までと同じ事ができなことで、新しいものを生み出す力が少しついたり、今まで以上に自分たちとは違うものを受け入れ、多様性を認められるようになったと思います。当たり前が当たり前ではなくなってしまうことを経験し、以前と同じに戻すのではなく、これからどうしたらいいのかを否応なく考えさせられ、たくましく成長させてもらった3年間でもありました。このような厳しい時期を、この文京学院大学女子中学校で先生方や仲間たちと過ごせたことができ、とても幸せです。

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同級生の皆さん、たくさん話して、たくさん笑って、勉強を教え合ったり、色々なことを一緒に経験しました。困難を乗り越えられたのは、皆がいつもそばにいてくれて支えてくれたからです。そして、笑顔で卒業を迎えられたのも皆と一緒だからです。今となっては大変だったことや厳しかったこともすべてが宝物です。これからもお互いに切磋琢磨しながら頑張りましょう。3年間ありがとう。そして3年間お世話になった先生方。分からないことがたくさんあった私たちにいつも優しく適切なアドバイスを下さり、良き方向へと導いて下さいました。3年間行事があまりできなかったことから、1つでも多くの思い出が残りようにと、できることは何か考え、様々な行事を企画して下さいました。どれも心に深く残る素敵な思い出となりました。本当に有り難うございました。

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最後に家族の皆様。私たちは今日で義務教育の修了を迎えます。「お年頃の」女子のため、言われたことを聞かず反抗したこともたくさんありましたが、それでもどんなときもそばにいて、話を聞いてくれて有り難うございました。高校生になったら自分の力で解決していくことが増えていきますが、これからもどうぞ温かく見守っていてください。

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こうして3年間を振り返っていると、たくさんの人の支えがあったからこそ充実した学校生活を送ることができたのだと気付かされます。これからもご指導よろしくお願いいたします。4月から新たな生活が始まります。この3年間の経験を活かし、「誠実・勤勉・仁愛」の精神を胸にそれぞれの目標に向かってこれからも前に進んでいきます。応援よろしくお願いいたします。
最後になりましたが、卒業生を代表し、もう一度心から感謝の言葉を申し上げ、ご挨拶とさせて頂きます。

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