文京学院という豊かな環境で、未来に向けてステップアップ。
高校生活を輝かせてくれた部活動。
小学校・中学校・高校を通じて、一番楽しくて充実していたのが高校の3年間でした。中学の時、兄のクラスメイト(女子生徒)からの評判を聞き、文京学院を進学先の一つとして検討しましたが、今振り返ってみて、入学して良かったと心から思っています。兄の同級生に感謝、ですね(笑)。
高校生活の一日一日を輝かせてくれたものに部活動があります。中学では陸上部に所属していましたが、正直、積極的に練習したいとは思えない雰囲気がありました。高校では、初心者にも関わらずソフトボール部を選びました。元々、運動が得意だったこともあり、すぐにソフトボールに親しみ、魅力を感じるようになりました。陸上という個人競技に取り組んできた私にとって団体競技は初めての経験でしたが、チームプレーという特有の文化の中で、相手の気持ちを考えたり思いやったり、力を合わせるといった協調性が培われたように思います。同級生同士だけではなく、先輩や後輩とも隔てなく仲が良かったので、練習は厳しかったですが、一度もやめたいと思ったことはありませんでした。
妊産婦さんに寄り添う心を大切に。
人生や仕事上の優れた指導者・助言者としてメンターという存在がありますが、私がこれまでで最も影響を受けたメンターがソフトボール部の顧問の先生でした。競技の技術的なことだけではなく、人としての姿勢や考え方、コミュニケーションや相手に寄り添うことの大切さなどを教えてくださいました。その教えはまさに今、助産師という仕事の中で生かされています。
私が働くのは、地域周産期母子医療センターが併設された産婦人科で、高齢だったり病気を抱えていたりなど、出産に際してリスクの高い妊産婦さんを受け入れています。安全、安心なお産(分娩)のために万全の体制を整えていますが、残念でつらい結果が待ち受ける時もあります。ご本人・ご家族の心身両方のケアも、私たち助産師の重要な務めになります。気持ちをよく聞いて、受け止め、理解し共感する姿勢は(深刻さという意味では次元が異なりますが)、文京学院の部活動で学んだものです。生命の誕生は、何度立ち会っても感動します。「赤ちゃん、元気に泣いていますよ」とみんなで喜びを分かち合う瞬間は本当にうれしいものです。
共に学び、刺激し合って向上する。
小学校の頃、おなかに子どもを宿した叔母を見て、「生まれるところを見てみたい」と思った時から、私の将来の道は助産師という仕事につながっていたのかもしれません。
助産師になるためには、看護師免許が必須なので、高校2年からは理数系のクラスに進みました。現在、文京学院はSSH※指定校ですが、私の在学当時から、生徒の能力と探究心を育てる多彩な授業・活動が充実していました。理系の大学進学という共通の目標を得て、クラスメイトとは一緒に勉強したり教え合ったりし、共に頑張りました。文京学院は、多彩なクラスがあって、進路や目標もそれぞれでしたが、お互いを尊重し、また刺激し合うことで、向上していくというよい流れがあったように思います。人は生まれた瞬間から絶えず成長を続けていく存在だと思います。文京学院という豊かな環境で、未来に向けてステップアップしてほしいですね。
※SSH:スーパーサイエンスハイスクール
文京学院在学時のK. M.さん
K. M.
プロフィール
文京学院大学女子高等学校(特進クラス、2年からは理数クラス)卒業。大学(看護学科)を卒業し、現在、助産師として医療センターに勤務。