Story 7

答えは自分で見つけること―― 先生の教えは、私の人生のテーマに。

将来の道を示してくれた先生の助言。

 最近、キャリア教育の重要性が唱えられていますが、文京学院では一人ひとりの志向性と個性を配慮しながら、きめ細かな指導・助言がなされていたように思います。例えば私は、子どもと接することが好きでしたが、スポーツにも興味を持っていました。そのことを知ったソフトボール部の顧問の先生が「体育大学で幼児発達学が専攻できるところがあるよ」と教えてくださったのです。体育大学はスポーツに特化した大学とばかり思っていたのですが、スポーツ科学を学べる上、幼稚園教諭一種免許状と保育士資格が取得できるとあって一挙両得、まさに私が探し求めていた大学でした。道を拓いてくれた貴重なアドバイスでした。
 文京学院(高校)を選んだのは、明るくて活発なイメージだったから。オープンキャンパスや学園祭でいくつかの高校を見学したのですが、文京学院なら楽しく過ごせそうと思えたのですね。その通り…いえ、期待以上の有意義で充実した3年間を送ることができました。

リーダーとしてあるべき姿を学ぶ。

 文京学院には、運針やペン習字といった伝統教育があります。正直、高校時代はそれが将来役に立つとは実感できないところがあったのですが(それでも一生懸命に取り組み、賞を頂きましたが)、社会に出ると字の美しさは宝物だと気づかされます。また、コツコツと根気よく続けることは精神修養にもなりますね。こうした"今のがんばり"が将来につながるということを、後輩たちにも気づいてほしくて、機会をみて母校を訪れてはお話をするようにしています。
 組織の中で重要なリーダーシップを学んだのも、文京学院での部活動を通じてです。ソフトボールは連帯責任という側面が強いスポーツだと思います。「一人はみんなのために、みんなはひとりのために」であり、協調や団結力が強さの要となります。私は高校3年生の時、ソフトボール部の部長を務めていましたが、話し合いを通じた目標の共有と合意形成を何よりも心がけました。先輩から後輩に考えを押し付けるのではなく、後輩からも広く意見を吸い上げ、結束を強めていくのです。この手法は私のオリジナルではなく、ソフトボール部の中で伝統的に受け継がれてきたものです。もちろん監督や顧問の先生の助言も大きな助けとなりました。先生の口癖は「答えは自分(たち)で見つけなさい」というものでした。自分自身で考え、解決することの大切さを教えてくださっていたのですね。

子どもたちの“記憶に残る”教諭に。

 現在は幼稚園教諭として年少のクラスを担当しています。昨日できなかったことが今日できるようになるなど、子どもたちの成長の速さには驚かされます。私が心がけていることは、社会性の基本となり、信頼関係づくりにつながる「あいさつ」の大切さをわかってもらうということです。また、しっかりと褒めてあげることも忘れません。
 文京学院の先生は細かなところまで目を配り、評価してくださいました。見てもらっていると思えば、またがんばるという好ましい流れが生まれます。幼児の心身の発達を支援する立場にある今、私も文京学院の先生たちのように卒業してからもなお慕われる存在でありたいと思っています。


文京学院在学時のE. E.さん

E. E.

プロフィール
文京学院大学女子高等学校(文理コース)卒業。大学(体育学部)を卒業し、現在、都内の幼稚園教諭として勤務。

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