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「刺激いっぱいの高校生マレーシア訪問」(学院長・理事長:島田 昌和)

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9月21~26日に4人の生徒が教員2名と共にマレーシアを訪問してきました。これは中高の学監をして下さっている大学副学長の恒吉教授がもたらして下さったものです。マレーシア国際イスラム大学との新しいお付き合いを始められ、両国の教育手法の研究交流にあわせて本校高校生の付属校訪問を実現して下さいました。コロナ禍で丸3年語学研修も海外修学旅行も中止になっていましたので、久しぶりの生徒の海外渡航プログラムでした。4人の高校1・2年生がどんな体験をして何を感じたのかをインタビューしました。

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海外へ行くのがはじめてという生徒も含まれていて、気候風土の異なる東南アジアへの渡航には誰もが多少の不安もあったようですが、3年間封印されていた海外へ行けるチャンスに皆、躊躇なく手を挙げたようでした。マレーシアでの体験を通じて感じた一番の印象は、人の優しさとみんな口を揃えていいます。

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マレーシアの生徒がそれぞれに主張をしっかり持ちつつ、同時に他者の意見をよく聞いて、みんなの意見をまとめる力に驚いたのだそうです。マレーシアの英語に慣れない自分たちに対しても辛抱強くコミュニケーションを取って言葉を引き出してくれて、ちゃんとグループの意見に取り入れてくれたのだそうです。相手を思いやる気持ちと積極的な行動が自分たちにはとてもそこまでできないと感心したようです。

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日本人同士でも学校内でお互いがもっとそれぞれの意見をちゃんと表明して、チームとしての意見をまとめて、役割を割り振って動ける人になりたいと強く思ったのだそうです。素晴らしい気づきをわずか5日間の渡航で掴んできたのは彼女たちの強い感受性と意欲から来るものでしょう。それが学校の中に伝播するような学校になりたいものです。

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(現地での様子:オンラインで国内の在校生とミーティング)

私のマレーシアに関する知識からこのことを少し読み解きしました。以前、マレーシア修学旅行の立ち上げに関わり、数度同国を訪問しています。ガイドさんや訪問校の先生から伺った話やこの国の政治や経済に関する知識からのものです。

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マレーシアという国はマレー系、中華系、インド系など多様な人種で構成されていて、そこには軋轢も存在してきました。この国の発展を指導したマハティール元首相は、国を一つにまとめるために「ルック・イースト政策」と言って、人々に秩序があってお互いのマナーが素晴らしい日本に学んで、一体感のある国になろうと呼びかけたのです。

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お互いの意見を尊重して一つにまとめられるマレーシアの生徒の力は、もしかするとそんな日本を見ならおうという政策に由来しているのかもしれません。今度は人それぞれの多様な価値観を大事にする部分を我々日本が大いに学んでいかないといけないかもしれません。日本とマレーシア。普段はさほどつながりを意識する国同士ではないかもしれませんが、お互いに学びあう関係ができたら素晴らしいことです。そんな自由な行き来ができるグローバル社会の大事な部分を感じ、見ならうべき事を掴んできた生徒に頼もしさを感じました。

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(学院長・理事長:島田 昌和)

2022年度「学院長メッセージ」バックナンバー

学院長メッセージ」(4月6日)
ペン習字600枚」(5月2日)
中学3年生の関西修学旅行」(5月16日)
芸術鑑賞会:劇団四季『アラジン』の壮大なロマン」(6月6日)
保護者”役員”さんとのトーク」(6月20日)

ICT活用授業”潜入”」(7月1日)
Atlantic Pacific Japan サマーキャンプの視察、その背景とは?」(8月19日)

 

 

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